高齢出産の奇形症予防に有効な葉酸


厚生労働省では、女性の晩婚化や高齢出産の増加により神経管閉塞障害やダウン症などの胎児の先天性奇形症の発症率が、アメリカやイギリス、ニュージーランドなどの諸外国に比べて数倍と非常に高い上に増加傾向にあるとする調査報告を受け、出産を希望する女性に対して少なくとも妊娠の4週間前〜妊娠12週間目まで食事やサプリメントにより1日あたり480μgの葉酸の補給を推奨しています。
又、この栄養成分は母乳生成に関与する細胞分裂や母乳を作り出す血液と密接な関連性がある為、授乳期の女性に対しても過不足無く補給する必要があると注意喚起しています。
葉酸は、赤血球の生合成を促進する水溶性ビタミンB群の一種であり、DNAやRNAなどの遺伝情報を保存している細胞核内の核酸やタンパク質の合成に深く関与する為、この水溶性ビタミンBが不足するとDNAやRNAに悪影響を及ぼし胎児の先天性奇形症の発症率が数倍になります。
女性は、加齢と共に卵子の機能が劣化する為、妊婦が高齢になればなるほど胎児の先天性奇形症の発症リスクが著しく高くなります。
その為、適度な葉酸の補給は胎児の先天性奇形症の予防効果が高いとされています。
又、赤血球産生促進作用による悪性貧血の改善や子宮頸ガンの発症抑制などの効果があります。
逆に過剰摂取は、DNAのdTMPやDNAを生成するプリン塩基の生成などを促進する補酵素の働きを阻害してしまう為、厚生労働省は摂取上限を1,000μgと定めています。
この水溶性ビタミンBの過剰に取り続けると、発熱や蕁麻疹、かゆみ、呼吸障害、ビタミンD12欠乏症などの発症率が高くなるだけで無く、胎児の喘息の発症率を約30%程度高めてしまう副作用があります。
しかし、この栄養成分は、水に溶け易い上に熱に弱く吸収率も低い為、食事で過剰に吸収するのは難しいとされ、サプリメントで補給する際に用法用量を厳守していれば、何の危険性も無いとされています。